弁理士試験(論文)の体験談 - グローリア国際知財事務所

弁理士試験(論文)の体験談

私は、弁理士試験のうち、2次の論文試験については、2度、受けました。

一度目は、2011年。この年は、専ら一次試験である短答試験に合格することのみに集中していたため、論文試験対策はほぼ出来ておらず、論文試験は惨敗でした。あまりにも何も書けず終いだったため、悔し涙を流しながら、紙面に向かっていたのを、今でも鮮明に覚えています。

二度目は、2012年。この年は、論文試験対策に本腰を入れ、本格的に勉強をして過ごしました。最初のうちは、所属していたゼミでも滅多に高得点はとれませんでしたが、最後の方になると、徐々に成績優秀者リストに載ることも増えてきて、ゼミ最終回では、特許法と商標法で、ゼミ内の優秀答案に選ばれ、少しの自信を得て、本試験に臨みました。

しかしながら、本試験で、私は大失敗をしてしまいました。殆ど全員に近い受験生が、特許法での主要な論点だったメリアス編み機の論点に気づき、それについて言及した、とテストが終わった後に話していました。それにも関わらず、私はメリアス編み機事件については一言も触れず、すっ飛ばして論文(回答)を書いてしまったのです。

試験後、他の受験生と帰り道に喋ったところで、その重大な論点を落としたことに初めて気づき、私は、試験後の打上げの類に参加する気力も無く、そのまま、ほぼ毎日勉強をするために通っていたカフェに直行し、「絶体絶命。もうダメだ、確実に不合格か。。。もう1年、論文試験対策をしなければならない。。。」と、メソメソして過ごしました。まさに文字通り、絶望の淵に居ました。

一方で、もう一年、論文対策をするにしても、一時的に口述試験対策をする期間を設けることは、青本を読み込む機会ともなり、試験勉強においてよい影響となるはず、との考えから、私は、論文試験の出来はさておき、口述試験対策を、他の受験生に混ぜてもらい、開き直ってお試し的にすることにしました。
週に3日ほどは、空いているカフェに行き、受験仲間と、口述試験を真似た問題を出し合い、練習をして過ごしました。このカフェなどでの口述試験対策は、「今年はお試しで練習しているだけ」と割り切っていたのもあり、大変だった側面もありますが、楽しくもありました。

そして、論文試験の結果が発表される、秋になりました。蓋を開けてみると、私の予想に反して、その年の論文試験に合格していました。これは、メリアス編み機以外の論点については、ほぼ全て、漏れなく記載出来ていたため、辛うじて合格基準点を僅かに上回ることが出来たのだと思います。

それでその年、私はそのまま口述試験を突破し、最終合格を果たしました。

私の例の様に、少し合格は厳しいかも、という状況でも、実はギリギリ合格基準点をクリアしていた、というケースも、十二分に考えられるはずです。そのため、弁理士試験の受験生の皆さまには、是非、希望をもって、論文試験直後の時期もポジティブに過ごし、いち早く、次のステップである口述試験対策を、始められることを、強くお勧め致します。

「希望をもって喜び、苦難を耐え忍び、たゆまず祈りなさい。」

といったことが、キリスト教の聖書?か何処かに書いていた言葉の中にあったのです。
私は無宗教ですが、この言葉は好きで、行き詰ったとき等によく思い出します。

Anyway, 受験生の皆さま、論文試験お疲れ様でした!引き続き、フレー、フレー、受験生!です♪(^^)

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